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シロアリ駆除に補助金は使えるの?補助金の是非と節約する方法を解説
- シロアリ駆除の豆知識
- 2019.12.25
「シロアリ駆除に『補助金』って使えるの?」
「シロアリ駆除にかかる費用を少しでも抑えたい…」
世の中にはさまざまな「補助金制度」が用意されており、かかる費用を抑える方法として可能な限り利用したいところです。
この記事では、シロアリ駆除やシロアリ対策に補助金が使えるのかどうかについて解説します。
- ・シロアリ駆除と補助金の関係
- ・公的制度を使ったシロアリ駆除費用の節約方法
- ・その他の方法でシロアリ駆除費用を節約する方法
また、この記事ではシロアリ駆除やシロアリ対策の費用を抑えるテクニックについても解説していますので、少しでも節約してシロアリ対策したい人は必見です!
目次
シロアリ駆除と補助金の関係
残念ながら、シロアリ駆除に補助金や何らかの公的な補助制度は用意されていません。
補助金とは?
「補助金」とは、政府が民間に対して行う、何らかの行動や事業にかかる費用負担をサポートするための金銭の給付のことをいいます。
基本的に補助金交付のための要件が定められており、要件を満たしている場合において定められている条件によって金銭が給付されます。
例えば「住宅の購入費用」や「住宅のリフォーム費用」などに対して補助金が用意されており、場合によっては数十万円~数百万円という高額な補助金を受け取ることができます。
シロアリ駆除に対しての補助金は?
2019年12月現在、日本においてシロアリ駆除やシロアリ対策に関する補助金制度は制定されていません。
つまり、シロアリ駆除にかかる費用の一部を補助金で補填することはできないということです。
公的制度を使ったシロアリ駆除費用の節約方法
補助金制度は用意されていませんが、「確定申告」を行うことでシロアリ駆除にかかった費用の一部について還付を受けることができます。
確定申告とは?
「確定申告」とは、収入などを申告して納税額を確定させる手続きのことをいいます。
一般的に会社務めしている人は「源泉徴収・年末調整」によって納税が行われているので問題ないのですが、何らかの理由で「還付」を受ける場合などにおいては確定申告を行う必要があります。
- ・給与収入が2,000万円を超えている
- ・2ヵ所以上の会社から給料を受け取っている
- ・副業所得が20万円を超える
- ・医療費控除や雑損控除などを受ける
- ・住宅ローン控除を初めて受ける(2年目以降は年末調整)
- ・その年の途中で退職して再就職しておらず、年末調整を受けられない
- ・ふるさと納税の納付先自治体が6ヵ所以上
還付とは?
「還付」とは、払いすぎている税金の返還を受けることをいいます。
- ・すでに税金を30万円納めている
- ・実際に納付する必要があった税金は25万円だった
- ・差額の5万円を返還してもらえる
- ・そのためには確定申告が必要
シロアリ駆除にかかった費用と雑損控除
シロアリ駆除にかかった費用は「雑損控除」の対象となります。
「雑損控除」とは、災害または盗難、もしくは横領によって資産に損害を受けた場合等に一定額の所得控除を受けることができる制度のことです。
- ・震災、風水害、冷害、雪害、落雷など自然現象の異変による災害
- ・火災、火薬類の爆発など人為による異常な災害
- ・害虫などの生物による異常な災害
- ・盗難
- ・横領
シロアリ被害は「害虫などの生物による異常な災害」に含まれるため、その駆除にかかった費用は雑損控除の対象となるのです。
①(差引損失額)-(総所得金額等)×10%
②(差引損失額のうち災害関連支出の金額)-5万円
なお、シロアリ駆除にかかる費用について札樽控除を受けたい場合、以下の点に注意が必要です。
- ・シロアリ駆除を行った建物(資産)が「資産の所有者納税者または納税者と生計を一にする配偶者やその他の親族でその年の総所得金額等が38万円以下である」「棚卸資産若しくは事業用固定資産等又は生活に通常必要でない資産のいずれにも該当しない資産である」の2つの要件を満たしている
- ・「駆除にかかる費用」が対象であり「予防にかかる費用」は対象外
- ・駆除にかかった費用の領収書などが必要
参考 国税庁:No.1110 災害や盗難などで資産に損害を受けたとき(雑損控除)
その他の方法でシロアリ駆除費用を節約する方法
雑損控除で費用の一部返還を受けられる以外にも、さまざまな方法でシロアリ駆除にかかる費用を抑えることができます。
- ・業者をしっかりと選定する
- ・日ごろからシロアリ対策をしておく
- ・火災保険が適用されるケースもある
業者をしっかりと選定する
シロアリ駆除を業者に依頼する場合、同じ施工内容でも業者によって費用は大きく異なります。
シロアリ駆除にかかる費用は、主に以下の理由で変動します。
- ・業者の料金設定
- ・被害状況の大きさ
- ・施工内容
業者によって料金設定は異なりますので、少しでも安く抑えられる業者にすることをおすすめします。
なお、「ホームページ等で公開している料金の安さ」が「実際にかかる費用」と完全に比例するとは限りません。
そのため、実際にどれだけの費用がかかるのかを調べるためにも「見積もり」が重要なのです。
- ・見積もりは3社以上に依頼する
- ・追加料金の有無についても確認
- ・相場とあまりにもかけ離れた費用を提示する業者は危険
日ごろからシロアリ対策をしておく
日ごろからシロアリ対策をしておくと、いざという時の費用負担を最小限に抑えられます。
前述のとおり、シロアリ駆除にかかる費用を変動させる要因の1つに「シロアリ被害の大きさ」がありますが、シロアリ被害が深刻であるほどに駆除にかかる費用も高額になる傾向にあります。
そのため、日ごろからシロアリ対策をしておき、仮にシロアリ被害を受けても被害が小さいうちに駆除しておけば、費用を抑えられるのです。
日ごろからできるシロアリ対策としては、以下の内容が挙げられます。
- ・雨漏りはすぐに修理する
- ・床下の換気を行い、湿気を貯めこまない
- ・建物の周りに段ボールや木材など、シロアリのエサを放置しない
- ・建物の変化(床がきしむ、蟻道がある)を見逃さない
火災保険が適用されるケースもある
シロアリ被害に対しては、基本的に「火災保険」は適用されませんが、一部のケースにおいて保険が適用される可能性があります。
例えば、シロアリ被害が「風災や雪災によって発生した雨漏りが原因である」と証明することができれば、火災保険が適用される可能性があります。
いずれにしても、加入している保険の内容次第でもありますので、適用があり得るケースであれば保険会社に連絡して確認してみてください。
まとめ
この記事では、以下の内容について解説しました。
- ・シロアリ駆除には補助金がない
- ・シロアリ駆除にかかった費用は確定申告で一部が返ってくる
- ・シロアリ予防にかかった費用は対象外
- ・業者を選定して安いところを選ぶ
- ・日ごろからシロアリ対策しておくと、いざという時に費用を抑えられる
- ・火災保険が適用されるケースもある
基本的に補助金はあてにすることができませんが、確定申告を行えば費用の一部が返ってきますし、業者を選定すれば費用を抑えることができます。
自力でシロアリ駆除を行えば費用をさらに抑えられると思われるかもしれませんが、完全駆除が難しい素人のシロアリ駆除は最終的に余計な費用を発生させてしまう可能性があります。
シロアリ駆除にかかる費用は決して安いとは言えない金額ですので、この記事で紹介した方法で費用負担を少しでも軽減してください。