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意外と知らないシロアリの生態、正しくシロアリを理解しよう!
- シロアリ駆除の豆知識
- 2019.03.27
皆さんは「シロアリ」と聞いてどんなイメージを頭に思い浮かべるでしょうか。多くの人は「家を食べる害虫」というイメージが真っ先に思い浮かぶと思いますが、実はシロアリのすべてがそういった悪者ではないのです。そこで、シロアリの生態について解説します。
シロアリの多くは害虫ではない
まず勘違いしている人が多いのですが、シロアリのすべてが家を食べる害虫というわけではありません。ハチにもハチミツをもたらすミツバチと猛毒を持つスズメバチがいるように、一口にシロアリといっても種類があるのです。
日本には約25種類、世界中で言えば2000種類以上が確認されているシロアリは、その多くが木の成分である「セルロース」を栄養としています。その性質上、多くのシロアリは森林部の倒木や枯れ木などを食べて分解し、自身は黒アリなどのエサとなって動物性たんぱく質を供給する、森の分解者にして生態系の重要部分を担っているといえます。
一部のシロアリが建物に被害を及ぼす
そんなシロアリですが、ほんの一部のシロアリは建物に対して被害を及ぼす害虫として知られています。
日本では「ヤマトシロアリ」や「イエシロアリ」、最近では「アメリカカンザイシロアリ」といった数種類のシロアリが木材を食べて建物に害を成す害虫として知られているのです。ヤマトシロアリは日本全国の寒い地方以外、イエシロアリは関東以西の太平洋側(瀬戸内海含む)に生息しています。
建物に被害をもたらすシロアリは基本的に地中から餌場にやってきます。その際、通り道として「蟻道」と呼ばれる、土でできた通り道を形成します。これは、シロアリが日光を嫌う性質があるからだとされています。
シロアリのコロニーの構成
シロアリは、種類により異なりますが数万~数百万で1つのコロニーを形成しています。その構成は、どのコロニーにも必ず1組存在する「女王アリ・王アリ」と、外敵からコロニーを防衛する役割を担う「兵隊アリ」、それとコロニーの大半を占める「働きアリ」で構成されています。
コロニーが大きくなると、その一部が「羽アリ」となって、新しいコロニーを形成するために巣立ちます。つまり、羽アリが発生したということは、それだけ大きなコロニーが形成されている、つまり相応の規模の食害が発生している証拠でもあるのです。
なお、巣立った羽アリの大半はカエルなどの天敵に食べられてしまい、新しいコロニーを形成できるのは巣立ったうちの数%程度であるとされています。

天田 聡

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