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羽アリの駆除は業者が必要?業者に連絡すべきケースとその理由
- シロアリ駆除の豆知識
- 2019.11.12
「家の中に羽アリがいる!」
「窓にびっしりと羽アリがくっついてる!!」
春から夏過ぎにかけて飛んでくる「羽アリ」、実は羽アリを見かけたら業者に駆除してもらう必要があるケースが存在します。
たかが羽アリごときで、と思われるかもしれませんが、場合によっては業者に駆除を依頼する以上の費用を負担しなければならなくなる可能性もあるのです。
この記事では、羽アリの駆除を業者に依頼すべきケースと、その理由について解説します。
目次
羽アリを業者に駆除してもらうべきケース
「シロアリの羽アリ」が「家の中から大量に発生している」ケースの場合は、業者に駆除してもらう必要があります。
このケースでは家の中にシロアリの巣がある可能性が高いため、被害の拡大を防ぐためにも早急に駆除する必要があるのです。
完全駆除を迅速に実現するためには、業者に連絡して調査・駆除してもらう必要があります。
2種類の羽アリ
羽アリには「シロアリの羽アリ」と「黒アリの羽アリ」の2種類があり、駆除の必要性が高いのは「シロアリの羽アリ」です。
羽アリには、以下の2種類が存在します。
- ・木材を食べ、硬いものでもかじってしまう「シロアリ」の羽アリ
- ・害虫を食べ、シロアリの天敵でもある「黒アリ」の羽アリ
生物学上は全く異なる生き物ではあるシロアリと黒アリですが、名前だけでなく「羽アリになる」など共通する部分も少なくありません。
しかし、人間に対して及ぼす悪影響の大きさは全く異なり、一般的に緊急性が高いのはシロアリの羽アリが発生した場合です。
2種類のケース
羽アリは「家の中から発生するケース」と「遠くから飛んできたケース」の2種類がありますが、危険性が高いのは「家の中から発生するケース」です。
例えば家の中に羽アリの姿を発見したとすると、羽アリの発生源によって以下の2種類の可能性が考えられます。
- ・家の中や周辺に巣があって、そこから羽アリが出てきた
- ・家から遠い場所に巣があって、そこから羽アリが出てきた
要するに、その羽アリの出身となる巣がどこに存在するかによって分類されます。
なお、家の中や周辺から羽アリが発生している場合、2~3日で羽アリはすべて巣から出ている可能性が高いです。
家の中に大量のシロアリの羽アリがいる場合は緊急性が高い
羽アリの種類と発生方法を組み合わせて、特に緊急性が高いのは「シロアリの羽アリが、家の中に大量発生している」というケースです。
建物の木材や木製の家具など木に由来する物品を食害する存在であるシロアリが、家の中に巣を作っているとしたら非常に危険な状態であるといえます。
外からやってきたのであればまだしも、家の中に大量にシロアリの羽アリがいるとすれば、すでにその家はシロアリの住処になってから時間が経過している可能性が高いのです。
羽アリが発生する基本的な原因は「巣の内部の個体数が多くなりすぎたため、コロニーの規模を維持するために巣立つ」ことです。
つまり、家の中からシロアリの羽アリが発生したということは、すでに大規模な巣がその家の中に形成された後だということになります。
早急に業者に連絡し、シロアリ被害の状況を調査し、駆除してもらう必要があるのです。
業者に連絡すべきパターン
「羽アリがシロアリであること」と「羽アリが大量発生していること」、この2つの条件を満たしている場合は早急に業者に駆除を依頼することをおすすめします。
すべての羽アリ発生が危険信号というわけではない
羽アリの種類や発生源によっては、業者に連絡する必要がないケースも多いです。
例えば「毒をもたない種類の黒アリ」が「遠くから飛んできた」のであれば、さほど危険性は高くありませんので、業者を呼んで作業してもらう必要はないでしょう。
問題なのは「すでにシロアリが家の中に巣を作っている状態」です。
シロアリと黒アリを判別する
シロアリと黒アリは生物学上は異なる種類に分類されるため、さまざまな違いがあります。
具体的には、以下のポイントに違いがあります。
シロアリ | 黒アリ | |
分類 | 昆虫網 ゴキブリ目 シロアリ科 |
昆虫網 ハチ目 アリ科 |
主食 | 枯死した植物 | 基本は肉食 |
成長過程 | 不完全変態 | 完全変態 |
シロアリ | 黒アリ | |
羽の形 | 4枚とも同じ | 前後で差がある |
羽のとれやすさ | とれやすい | とれにくい |
触角の形 | 数珠状 | 「く」の字に曲がっている |
腰のくびれ | ない | ある |
見た目の違いも多いので、捕獲して観察すれば羽アリがシロアリか黒アリのどちらであるか判別することができるかもしれません。
数を確認する
羽アリが大量発生している場合は、家の中に巣がある可能性が高くなります。
- ・羽アリが数匹しかいない:遠くから飛んできた可能性が高い
- ・羽アリが何十匹もいる:家の中に巣がある可能性が高い
羽アリはあまり長い距離を飛行することができないため、家の中で見かけた個体数が多いほど、家の中に巣がある可能性が高くなるのです。
飛んできた羽アリはどうするべきか?
飛んできた羽アリは「掃除機」や「ポリ袋」を使用して捕まえて退治しましょう。
殺虫剤を使用すれば殺すことができますが、逃げられる可能性がありますので使用することはおすすめできません。
営巣されるリスクを減らすためには、確実に捕まえることをおすすめします。
飛んできた羽アリは営巣する可能性がある
飛んできた羽アリは、パートナーを見つけたらその近くで巣を作る可能性があります。
家の中から発生したのではなく、どこからか飛んできた羽アリであれば、すでに巣を作られて規模が大きくなっている可能性は低いのですが、新しく巣を作る可能性があることは事実です。
つまり、見つけた羽アリが数匹だからといって、何もしなくて良いというわけではありません。
羽アリを退治する方法
羽アリは殺虫剤を使用して殺すのではなく、「掃除機で吸う」または「ポリ袋をかぶせて捕まえる」ことをおすすめします。
羽アリも昆虫なので殺虫剤が効果的なのですが、殺虫剤を噴射すると逃げてしまう可能性があるので、他の場所から家の中に侵入して営巣するリスクを考慮するとおすすめできないのです。
- ・掃除機で吸う:死骸の処理をしなくて済む
- ・掃除機が使えない場合:ポリ袋などで捕獲する
家の中に入られないように注意する
羽アリが家の中に侵入すると家の中で巣を作る可能性があるため、羽アリが発生する時期には網戸をしっかりと閉めて侵入を防ぎましょう。
特にシロアリの侵入は絶対に防がなければならず、一般的なシロアリの羽アリの発生時期は以下のとおりです。
- ・ヤマトシロアリ:4~5月
- ・イエシロアリ:6~7月
- ・アメリカカンザイシロアリ:7~9月
暖かい時期になるので窓を開ける機会も多くなると思いますが、網戸は閉めて羽アリの侵入は防いでいきましょう。
夜間に室内の明かりを外にもらさないことも重要です。
まとめ
この記事では、以下の内容について解説しました。
- ・羽アリがシロアリだと厄介
- ・羽アリが大量にいる場合は家の中に巣がある可能性が高い
- ・シロアリの羽アリが大量にいる場合は業者に駆除してもらう
- ・飛んできた羽アリは掃除機で吸う、殺虫剤は逃げられるリスクがある
羽アリが大量にいる場合、業者に連絡して調査してもらうことをおすすめします。
調査だけなら無料で実施してくれる業者もありますので、特に「羽アリの正体がシロアリか黒アリかわからない場合」には、実は黒アリである場合でも業者に調べてもらった方が安全です。
シロアリの場合は早急に駆除しなければならず、素人には完全駆除が難しいので業者に駆除してもらいましょう。