
ブログ
高いシロアリ駆除業者と安いシロアリ駆除業者の違いとは?
- シロアリ駆除の豆知識
- 2019.12.25
「見積もりしてもらったら、業者によってこんなに料金が違うなんて!」
「高い業者と安い業者で何が違うんだろう?」
シロアリ駆除にかかる費用は業者によって大きく異なり、同じ施工場所で見積もりしてもらうと業者によって見積額が大きく異なります。
この記事では、業者によって料金が異なる理由や、駆除費用を抑えるポイントなどについて解説します。
- ・業者の規模と料金相場
- ・シロアリ駆除にかかる費用を決める要素
- ・悪質業者の見分け方
- ・シロアリ駆除費用に関する豆知識
この記事を読めば、後悔しない業者選びのポイントを押さえることができます。
目次
業者の規模とシロアリ駆除にかかる費用の相場について
料金設定の違いは、「業者の規模・形態」によって発生する可能性が高いです。
- ・全国展開の大手駆除業者
- ・農協系の駆除業者
- ・地域密着型の中小の駆除業者
- ・個人経営の駆除業者
全国展開の大手駆除業者
全国展開している大手の駆除業者は、ほかの事業規模・事業形態の駆除業者と比較して最も料金設定が高い傾向にあります。
この手の駆除業者は広告宣伝費や人件費が特にかかっており、その分だけ駆除費用に上乗せされてしまうのです。
1坪あたりの料金設定が10,000円を越える業者が多く、施工範囲が広い事案においては相応の費用を請求されることになります。
- ・1坪あたりの料金設定は10,000円前後になる
- ・全国展開しており、全国どの地域にも(一部除く)対応している
- ・施工技術や業者の対応には安心感がある
- ・どの業者にしようか悩んでいるのであれば特におすすめ
農協系の駆除業者
農協が紹介する駆除業者も、大手業者と同じく最高ランクの料金設定になっています。
このタイプの業者は紹介してくれる農協に対して紹介料を支払っており、その分だけ料金に上乗せされてしまうので高額な料金設定になってしまうのです。
しかしながら大手業者と同じく安心感があり、業者選びに不安を感じているのであれば選択肢として優秀です。
- ・1坪あたりの料金設定は10,000円前後になる
- ・施工技術や業者の対応には安心感がある
- ・どの業者にしようか悩んでいるのであれば特におすすめ
地域密着型の中小の駆除業者
地域密着の中小規模の駆除業者は、大手の業者と比較すると料金設定が抑えめになっています。
中小規模の業者は、大手の業者と渡り合っていくために料金設定を安く抑えることで対応しており、1坪あたりの料金は6,000円~8,000円ほどに抑えられているのです。
業者によって質は大きく異なりますが、中には大手に引けを取らない優良なサービスを低価格で提供しているところもありますので、口コミや近所の評判などを参考にして業者選びをしてください。
- ・1坪あたりの料金設定は7,000円前後
- ・サービスの品質は業者によってまちまち
- ・大手に負けない高品質なサービスを提供している業者もある
- ・評判の良い業者を選べればおすすめ
個人経営の駆除業者
最後は個人経営の駆除業者で、対応エリアは極めて限定的ですが料金設定は最小クラスの業者が多いです。
気になるのは「事業規模が小さい」ことであり、対応できる人数が少ないのでサービスの品質に問題があったり、保証期間内に倒産してしまうリスクがあるなど注意しなければならないポイントが多いです。
しかし、中小規模の業者と同じく大手業者に引けを取らない技術力を有している業者もあり、同じく評判などを頼りに優良な業者を探すことができれば満足度の高いサービスを享受できます。
- ・1坪あたりの料金設定は6,000円前後
- ・サービスの品質は業者によってまちまち
- ・倒産などのリスクがある
- ・大手に負けない高品質なサービスを提供している業者もある
- ・評判の良い業者を選べればおすすめ
業者以外の「シロアリ駆除にかかる費用を決める要素」とは?
業者だけでなく、以下の5つの要素によってシロアリ駆除にかかる費用は大きく変動します。
- ・被害状況
- ・シロアリの種類
- ・建物の種類
- ・シロアリを駆除する方法
- ・駆除以外の作業にかかる費用
被害状況
シロアリによる被害の状況が深刻であるほど、駆除にかかる費用も高額になる傾向にあります。
シロアリ被害が始まってから時間が経過するほど、シロアリ被害は拡大し、施工が必要な面積が広くなるので料金も高額になってしまうのです。
逆に、シロアリの存在を早くから察知し、被害が小さいうちに駆除することができれば、施工面積は最小限に抑えられるので施工費用も少なくて済みます。
シロアリの種類
駆除の対象となるシロアリの種類によっては、駆除費用が高額になる可能性があります。
日本の建物に被害を及ぼすシロアリは、主に以下の3種類です。
- ・ヤマトシロアリ
- ・イエシロアリ
- ・アメリカカンザイシロアリ
これらのうち、「イエシロアリ」および「アメリカカンザイシロアリ」の駆除に関しては、「ヤマトシロアリ」の駆除の数割増しの料金が請求される可能性があります。
建物の種類
建物の種類や構造も、シロアリ駆除にかかる費用を変動させる要因の1つです。
- ・床下に入りやすい構造になっているかどうか
- ・木造や鉄骨などの構造の種類
- ・その他、シロアリ駆除のための作業に影響する建物の構造
作業の難易度や、必要な道具の種類などに応じて、シロアリ駆除にかかる費用も変動します。
一概に「こうした建物であれば安く済む」と言い切れる構造は説明が難しいのですが、見積もりの際に料金についての説明を受けられるはずなので、気になる点があれば質問しておきましょう。
シロアリを駆除する方法
シロアリ駆除は大きく分けて2種類の工法があるのですが、どちらの工法を選択するかによって料金設定も大きく異なります。
- ・バリア工法
- ・ベイト工法
バリア工法
「バリア工法」とは、土壌などに薬剤を散布し、シロアリの移動経路を遮断することで駆除する方法です。
多くの駆除業者が利用している方法であり、後述するベイト工法と比較して料金設定も安めに抑えられていることが多いです。
ベイト工法
「ベイト工法」とは、建物の周囲に毒エサを設置して、これをシロアリの巣に持ち帰らせることで巣を丸ごと駆除することができる工法です。
駆除の効果が高い一方で、料金設定もバリア工法の数割増しに設定されているところが多いので、料金面でデメリットに感じてしまう可能性があります。
その他の独自工法
シロアリ駆除業者によっては、バリア工法やベイト工法とは異なる独自の工法でシロアリ駆除を実施できるところがあります。
料金設定については業者や工法ごとに異なるため、ホームページの料金設定や見積もりの際の説明をしっかりと確認し、後悔しない工法選びをしましょう。
駆除以外の作業にかかる費用
シロアリ駆除を依頼するにあたっては、本体となる駆除作業の他にもさまざまな要因で費用が発生します。
- ・駆除作業のために必要な追加工事
- ・オプションで利用できる追加工事
- ・選択式の保証(保証の有無や保証期間)
例えば「床下換気扇の設置」や「調湿材の設置」などがこれに該当し、シロアリの発生を予防することで結果的にシロアリ対策にかかる費用を節約できる可能性があります。
必ずしも必要というわけではありませんが、必要に応じて業者と相談してサービスを充実させてください。
要注意!悪質業者に引っかからないための7つのポイント
シロアリ駆除を行う業者の中には、いわゆる「悪質業者」「悪徳業者」と呼ばれる存在もあり、安い見積もりで油断させて作業後に高い料金を請求するというケースが考えられます。
悪質業者にはさまざまな特徴があり、以下の7つのポイントを見極めることで優良業者と悪質業者を見分けることができます。
- ・見積もり金額が相場よりも安すぎる、または高すぎる
- ・電話販売や訪問販売といった手法を使っている
- ・やたらと不安を煽ってくる
- ・まともに見積もりをしようとしない
- ・調査や工事をしようとせかす
- ・高額な値引きを提案してくる
- ・オプション契約を迫る
見積もり金額が相場よりも安すぎる、または高すぎる
業者は、規模や事業形態により違いはありますが、多くの場合はある程度の「相場」の範囲内に収まる金額を見積もりにおいて提示しますが、悪質業者の場合は「相場よりも大幅に安い金額」あるいは「相場よりも大幅に高い金額」を提示することが多いです。
「安いのであれば良いのでは?」と思われるかもしれませんが、こうした悪質業者は施工後になって高い料金を請求するケースが多いのです。
複数社で見積もりをとっておけば、優良な業者であればどの程度の金額で見積もりを出してくれるかがわかりますので、最低でも3社以上で見積もりを出してもらい、その施工現場における料金相場を調べておきましょう。
電話販売や訪問販売といった手法を使っている
悪質業者は、多くの場合において「電話販売」や「訪問販売」といった手法を用いてきます。
優良な業者は基本的にこうした「積極的な販売手法」は用いず、顧客から連絡を受けなければ基本的に動きません。
電話販売や訪問販売といった手法で売り込みをかけてくるのは、基本的に悪質業者であると考えて差し支えありません。
やたらと不安を煽ってくる
悪質業者は、契約を結ぶための手法として「不安を煽る」という手段を用いる可能性があります。
- ・すでにシロアリ被害がかなり進行していますよ!
- ・すぐにでも駆除しないと大変なことになります!
- ・地震が来たら倒壊するかもしれません!
- ・ご近所さんにシロアリ被害が拡大する前に!
どんな文言を使ってくるかは業者によって異なりますが、利用者に「大変!すぐにでも施工してもらわないと!」と不安をかきたてるような説明を並べてきます。
実際、すぐにでも施工したほうが良い事例も少なくありませんが、やたらと不安を煽るような言い方をする場合には悪質業者であると考えた方が良いでしょう。
まともに見積もりをしようとしない
真っ当な業者と異なり、悪質業者は見積もりに問題が生じる可能性が高いです。
- ・床下に潜らずに見積もりを出そうとする
- ・まともな調査をせずに見積もりを出そうとする
- ・見積もりの詳細を教えてくれない
- ・そもそも見積もりせずに施工しようとする
こんな業者は真っ当ではなく、悪質業者である可能性が極めて高いです。
調査や工事をしようとせかす
悪質業者は「とにかく施工してしまえばこっちのもの」というスタンスであるため、とにかく調査や施工をせかそうとします。
前述のとおり悪質業者は不安を煽り、すぐにでも施工しないと大変だと錯覚させてきますが、真っ当な業者はそんなことをしません。
「すぐにでも施工を」「今日中に契約しましょう」みたいに、契約をせかす業者には注意してください。
高額な値引きを提案してくる
悪質業者は「高額な値引き」を提案してくることがあります。
「お客様だけに特別に」「ただいまキャンペーン中につき」といった文言で、高い見積もりから大幅に値引きした金額を提示してくることがありますが、これには注意が必要です。
こうしたケースでは、値引き元となる見積もり金額がそもそも法外な値段である可能性が高いので、値引きの大きさに騙されないようにしてください。
オプション契約を迫る
シロアリ駆除にはさまざまな「オプション契約」がありますが、悪質業者はさまざまなオプションを利用してもらおうとしてきます。
例えば、そこまで必要ないのに「床下換気扇」や「調湿材」の設置を迫ろうとする場合、確かに利便性の高い品物ではありますが、そもそも必要性が乏しいのに契約を迫ろうとしている時点で悪質です。
業者の謳い文句に騙されないように、本当に必要なオプションだけ契約しましょう。
シロアリ駆除の費用に関する豆知識
シロアリ駆除にかかる費用について、知っておくと便利な情報があります。
- ・「坪」と「㎡」の違い
- ・見積もりまでなら無料でしてくれるところが多い
- ・駆除にかかった費用は確定申告で一部が返ってくる
- ・シロアリ駆除や予防には補助金がない
- ・シロアリ被害は保険が適用される可能性がある
- ・リフォームと一緒に駆除を行うと費用を抑えられる
「坪」と「㎡」の違い
シロアリ駆除業者の多くは「施工面積あたりの単価」を表示していますが、このときに使用している面積の単位として「坪」と「㎡」の2種類があります。
坪あたりの単価なのか、㎡あたりの単価なのかによって、金額にも大きな差があります。
同じ業種のシロアリ駆除業者であっても、坪当たり10,000円と表記しているところもあれば、㎡あたり3,000円と表記しているところもありますが、比較する際には面積の単位を揃えて考える必要があります(この場合だと3,000円/㎡≒9,900円/坪になる)。
見積もりまでなら無料でしてくれるところが多い
シロアリ駆除業者の多くは、シロアリ調査と見積もりまでであれば無料で対応してくれるところが多いです。
つまり、契約前の段階であり、見積もりで提示された金額を比較するまでの段階であればお金をかけずに実行できます。
また「実際にシロアリがいるのか」「本当に駆除が必要なのか」についての調査も、プロに無料で依頼することができますので、無駄にお金をかけることはなくなります。
駆除にかかった費用は確定申告で一部が返ってくる
シロアリ駆除にかかる費用は「確定申告」を行うことでその一部を返してもらうことができます。
厳密に言えば、確定申告で「雑損控除」について申告すれば、所得控除を受けることによって納付した税金の一部について還付を受けられます。
詳しくは国税庁のホームページに雑損控除についての説明があります。
参考⇒国税庁:No.1110 災害や盗難などで資産に損害を受けたとき(雑損控除)
シロアリ駆除や予防には補助金がない
シロアリ駆除に関しては、基本的に国や自治体の「補助金」などの制度は用意されていません。
「ハチの駆除」に関しては補助制度を設けているところもあるのですが、シロアリ駆除に関してはほとんどの自治体で補助制度は設けられていません。
シロアリ被害は保険が適用される可能性がある
シロアリ被害に関しては「保険」が適用される可能性があります。
一部の火災保険において、シロアリ被害が以下の条件によって発生した場合に、保険が適用される可能性があります。
- ・シロアリの発生原因が「雨漏り」などによる
- ・発生原因を発生させたのが「風雪」などの自然災害によるものである
加入している保険の契約内容により扱いが異なりますので、保険会社に問い合わせてみてください。
リフォームと一緒に駆除を行うと費用を抑えられる
シロアリ駆除を「自宅のリフォーム」に際して一緒に行うことで、駆除にかかる費用を節約できる可能性があります。
リフォームと同時にシロアリ駆除を行うことで、業者に支払う出張費が1回分で済みますし、リフォーム工事に際して駆除を行うことで通常よりも広範囲を簡単に駆除作業することができるのです。
なお、このテクニックを利用するためにはリフォーム工事とシロアリ駆除の両方をセットで提供できる業者にする必要があります。
まとめ
この記事では、以下の内容について解説しました。
- ・業者は事業規模や事業形態で料金相場が異なる
- ・業者の選び方以外にもシロアリ駆除にかかる費用を左右する要素は多い
- ・悪質業者は相場とかけ離れた金額を提示する
- ・悪質業者を見極めるポイントは多い
- ・補助金は利用できないが、確定申告や保険の適用で費用を抑えられる
- ・リフォームとシロアリ駆除をセットにすると費用を抑えられる
業者によって料金設定は異なりますが、あまりにも相場とかけ離れた金額を提示してくる場合には十分注意してください。
なお、同じ業者でも施工現場の状況などの要素によって費用は大きく変動しますので、日ごろからシロアリ被害に注意して最小限の被害のうちに駆除してしまうことをおすすめします。
他にも確定申告を利用するなどして、シロアリ駆除にかかる費用負担を抑えてください。